僕がFXを初めて間もない頃、色んな本やインターネットの情報を読みあさっていました。
そこで気に止まったのが、
『信頼出来るインジケータは、先を読めるインジケータでは無い。
使用する人間が多いインジケータである。』
という言葉です。
これは、そもそもインジケータは相場を予測するものではなく、特定のインジケータに則って売買する人間が多い場合、結果としてそのインジケータが相場の動きを作り得るんだよ。
という意味なんですが、
この言葉、インジケータの存在意義を見失うほどの物凄い逆転の発想ですよね。
インジケータを多用して未来を予想しようと躍起になっていた僕にとって、これは目からウロコでした。
では、使用する人間が最も多いインジケータは何でしょうか。
移動平均線クロス、RSI、MACD、一目均衡表etc....
売買のトリガーになりうる指標は数多くありますが、これらは全て違います。
例えば、
『短期移動平均線を6期間、長期移動平均線を12期間で取るのが理想です。
私はこれで連勝しています。ホラこれが売買記録です。確かに勝てているでしょう?』
と主張する人が居たとしましょう。
一見説得力がありますが、この主張は移動平均線の優秀さを証明するものではありません。
ここには単に、その期間においては6期間と12期間のクロスで勝てた人がいる。という事実があるだけで、他の期間を用いた移動平均線ユーザーは負けているかもしれないのです。
勝てた人の声は得てして大きく響くものであり、その声の大きさが移動平均線はインジケータとして優秀だと錯覚させているにすぎません。その他の指標も、概ね同様です。
言い方を変えれば、
移動平均線やRSI、MACDなどは、使用する足、参照する期間が固定されていないため、大多数の人間が“統一的”に使用するインジケーターには成り得ず、真の意味では“使用する人間が多いインジケータ”になり得ないのです。
さて、
それをふまえて僕の考える最強のインジケータは、トレンドラインです。
トレンドラインは変数を持たないからです。
まてまて!あんなもの引く人によってラインがまちまちじゃないか!
と思われるかもれませんが、ちょっと思い返して下さい。
時々、トレンドラインがとても引き易そうなチャートが発生することがありますよね。
その場合のトレンドラインは、高い確率でユニークに定まり、
そして間違いなく、強い抵抗線の役割を果たしているハズです。
こんな風に。

(2010.9.10 EURUSD1時間足)
トレンド継続期間はおよそ一ヶ月間。けっこう大きめのトレンドです。
見ての通り、しっかりとトレンドラインが抵抗線として機能しています。
この様なトレンドラインの働きは、様々な通貨ペアで、至る所で目に出来ると思います。
そして、この強固なトレンドラインがトレーダー心理に影響を及ぼし、さらにこのトレンドを強化するのです。
トレンドラインという指標が相場を形成しているとも考えられますよね。
そいういったわけで、トレンドラインは間違いなく優秀な指標です。
しかしながら、これは人の感想に依存した、とてもファジーな指標であると言えます。
定量的にしか物を測れないプログラム上でどの様に再現していけばよいのか・・・
様々な方法を試しましたが、最近になってようやく形が出来てきました。
また近いうちに記事にしたいと思います。